組織変更・移行

組織変更
或る組合の形態が他の組合に近づいたり、或る組合が他の組合の事業を行いたいというような場合に、他の組合になれる組織変更が認められています。

組織変更は、他の組合となるに要する解散・設立の手続を行わないで他の組織になれるもので、解散・設立に要する手間や費用が省け、または事業の継続を保つために設けられており、法律に定める場合に限られています。組合においては、次の組合間の組織変更だけが認められています。
(イ) 事業協同組合 * 商工組合
(ロ) 事業協同組合
企 業 組 合
* 協業組合


事業協同組合から商工組合への組織変更の場合は、変更する事業協同組合が、地区、業種、組合員数などについて商工組合の設立要件を充していることが必要です。

商工組合から事業協同組合への組織変更の場合は、変更する商工組合が出資制であることが要件です。

事業協同組合から協業組合への組織変更の場合は、変更する事業協同組合が、「共同生産、加工、販売、購買、保管……その他組合員に関する共同施設(中協法第9条の2第1項第1号に規定する事業)」の事業を実施している場合に限られ、その事業が変更後の協業事業となります。但し、協定事業は除かれます。

企業組合から協業組合への組織変更の場合は、組織や事業等に特に制約がなく、組織変更によって協業組合の目的である生産性の向上等が図れるものであれば、そのまま協業組合になれます。

なお、協業組合から事業協同組合または企業組合への組織変更は、認められていません。

また、事業年度途中の組織変更の場合の課税上の取扱いは、年度当初より変更後の組合であったものとして取扱われますので、課税の取扱いの異なる事業協同組合から協業組合への組織変更の場合は留意下さい。

組織変更の手続は、組合の総会において組織変更の議決を行い、所管行政庁(設立認可と同じ行政庁)の認可を受け、組織変更の登記によって完了します。

移 行
出資制から非出資制へ、非出資制から出資制へ移ることを移行といい、非出資制が認められる商工組合と生活衛生同業組合に認められています。

移行の手続は、定款変更の手続によって行いますが、定款規定の変更をすると同時に、出資制にする場合は出資の払込み、非出資制にする場合は持分払戻し等を併せて行う必要があります。